2025年7月1日から拡充された 姫路市こども医療費助成制度 を、保護者の皆さま — 特に 0 歳から高校生までのお子さんを持つ方々 — に向けて、できるだけ丁寧に、かつ実用的に解説します。
子育て世帯の安心を支える医療費助成の重要性
子どもの急な病気やケガは、いつ起こるかわかりません。特にまだ小さな子どもを抱える保護者にとって、通院や入院にかかる医療費が家計にとって大きな負担になることがあります。
そんなとき、子どもの医療費を自治体が助成してくれる制度があると、安心して受診でき、家計の負担も軽くなります。
そして、2025年7月1日から姫路市では、この医療費助成制度が大きく拡充されました。所得制限が撤廃され、対象年齢が引き上げられ、通院・入院の医療費の自己負担が実質「無料化」されるようになりました。
この制度拡大は、すべての子育て世帯にとって安心を支える大きな一歩です — 特に、これまで所得制限で助成を受けられなかったご家庭にとっては、医療アクセスのハードルがぐっと低くなったといえます。
以下で、2025年7月以降の新制度の内容を、できるだけわかりやすくご紹介します。
1. 制度の概要と 2025年7月からの「3つの大きな変更点」
● そもそもの制度とは
姫路市では、「乳幼児等・こども医療費助成制度」として、これまで未就学児や小学生などを対象に、医療機関を受診した際の自己負担分の一部または全部を助成する制度を実施してきました。 姫路市公式サイト+2姫路市公式サイト+2
2025年4月時点でも、制度内容の案内がされていました。 姫路市公式サイト+1
ただし、これまでの制度では対象年齢や所得制限などにより、助成を受けられない家庭もありました。
2025年7月1日からの「3つの大きな変更点」
2025年7月1日から、子ども医療費助成制度が次のように拡大されました。 姫路市公式サイト
| 変更点 | 内容 |
|---|---|
| ① 対象年齢の拡大 | 0歳~18歳(「18歳に達する日以後の最初の3月31日まで」)の子どもが対象に。つまり高校生まで含むように。 姫路市公式サイト+1 |
| ② 所得制限の撤廃 | これまで所得制限があった世帯も含め、原則としてすべての家庭が対象に。所得制限なし。 姫路市公式サイト |
| ③ 自己負担額の「無料化」 | 医療機関での保険診療における自己負担分(つまり通常の3割負担など)が全額助成される。通院・入院ともに。 姫路市公式サイト+1 |
この変更により、姫路市に住む子どもを持つすべての家庭で、医療費の経済的なハードルが大きく下げられました。所得の多い・少ないに関わらず、安心して医療を受けられるようになった点が大きなメリットです。
特に、これまで所得制限のために助成の対象外だった家庭にとっては、制度変更は大きな恩恵となるでしょう。
2. 助成の対象者と対象となる医療費
対象者(受給資格)
以下のすべてを満たす子どもが助成の対象です。 姫路市公式サイト+2姫路市公式サイト+2
- 姫路市に住所(住民票)があること。 姫路市公式サイト+1
- 医療保険に加入していること(国民健康保険、健康保険など)。 姫路市公式サイト+1
- 年齢が 0歳から 18歳まで(18歳に達する日以後の最初の3月31日まで)。 姫路市公式サイト+1
助成される医療費の範囲
助成の対象となるのは、医療保険の「保険診療にかかる自己負担額」です。つまり、通常の窓口負担(3割負担など)の部分が、公費で全額助成されます。 姫路市公式サイト+1
ただし、すべての費用が無料になるわけではなく、以下のような項目は助成の対象外となります。 姫路市公式サイト+1
- 健康診断料(定期健診など)
- 予防接種料
- 入院時の差額ベッド代(個室代など)や食事代
- 薬のビン代(いわゆる薬代のうち保険適用外のもの)や診断書料など
- また、別の公費負担医療制度(たとえば小児慢性特定疾病医療、指定難病医療、自立支援医療、更生医療など)で助成を受けている場合、その重複は認められないことがあります。 姫路市公式サイト+2G-Reiki+2
つまり、病気・ケガで治療が必要になったときの「診察・治療・投薬などの標準的な医療費(保険診療分)」は無料になるが、予防接種や差額ベッド代などは自己負担、というイメージです。
この制度は、乳幼児だけでなく、子ども全般、そして高校生まで広がったことで、子育て世帯にとって安心感が大きくなりました。
3. 申請手続きと「受給者証」の利用方法
申請は基本的に不要。既存受給者は自動的に対象に
2025年7月1日の制度拡大に伴い、 それまで助成対象であった方には、自動的に新制度の対象者として「受給者証」が送付されています。 姫路市公式サイト
したがって、多くのご家庭では改めて申請手続きは不要です。
ただし、次の場合には申請が必要です。 姫路市公式サイト
- 2025年6月1日以降に姫路市に転入された方
- 2023年6月1日以降に出生されたお子さんで、まだ受給者証をお持ちでない方
この場合、市役所に申請することで「受給者証」が交付されます。
「現況届」の提出が必要
制度拡大で新たに対象になった方へは、2025年9月と2026年1月に「現況届」が自宅へ郵送されます。 姫路市公式サイト
この届出の提出が確認できないと、次の更新時(たとえば2027年7月)以降、受給者証が交付されない可能性があります。受給者証がお手元に届かない場合は、早めに 姫路市役所 健康福祉局 福祉総務部 福祉医療課(以下「福祉医療課」)へ問い合わせましょう。 姫路市公式サイト+1
受給者証の使い方
- 医療機関や薬局で受診・調剤を受ける際、窓口で「受給者証」を提示すれば、保険診療の自己負担額が助成され、実質無料となります。
- ただし、助成対象外の費用(差額ベッド代や食事代など)は別途自己負担となるのでご注意ください。
- もし受給者証を提示せずに受診したり、県外の医療機関を受診したりした場合、後から「払戻し申請」を行うことで還付を受けられる場合があります。制度概要の案内に「福祉医療費の払戻し」に関する案内があります。 姫路市公式サイト+1
4. 知っておきたい注意点:申請漏れと更新手続き
制度拡大に伴って、助成対象の幅は広がりましたが、一方で注意すべき点もあります。以下は保護者が見落としやすいポイントです。
◼ 転入や新生児の申請漏れ
- 2025年6月1日以降に他市町村などから姫路市へ転入した場合や、2023年6月1日以降に生まれた子どもで受給者証を持っていない場合は、自ら申請が必要です。 申請を怠ると、助成を受けられないままになってしまう可能性があります。 姫路市公式サイト+1
- 特に、制度拡大の前後で子どもが生まれた、あるいは引越しがあったご家庭は、手続き漏れがないか要確認です。
◼ 現況届の提出忘れ
- 2025年9月および2026年1月に市から送られてくる「現況届」の提出が必須です。これを出さないと、将来の受給者証が交付されない可能性があります。 姫路市公式サイト
- もし届かなかったり紛失したりした場合は、福祉医療課に連絡し、再送を依頼するようにしましょう。
◼ 他の公費医療制度との併用や重複について
- すでに 小児慢性特定疾病医療費支給制度 や指定難病医療、自立支援医療、更生医療などの制度で医療費助成を受けている場合、その医療費についてはこの「こども医療費助成」は使えない、あるいは重複は認められない可能性があります。 姫路市公式サイト+1
- また、例えば予防接種、検診、差額ベッド代、食事代など、そもそも助成対象外となる医療費もあります。受診前に確認することをおすすめします。
◼ 更新の手続きと「有効期間」に注意
- 受給者証には有効期間があります。制度拡大以降も、その期限や更新手続きをチェックしておきましょう。
- 市外へ転出した場合や、住所・保険の種類が変わった場合は再交付手続きが必要です。制度概要のページに「福祉医療費受給者証の変更や再交付等」の案内があります。 姫路市公式サイト+1
まとめ:姫路市の医療費助成で安心な子育てを
2025年7月1日からの拡充により、姫路市のこども医療費助成制度は、これまで助成対象外だった家庭も含め、すべての子育て世帯が利用しやすい内容へと変わりました。所得に関係なく、0 歳〜18 歳(高校生まで)の医療費が実質無料(保険診療の自己負担分)となるこの制度は、病気やケガのときに大きな安心材料となります。
特に、
- これまで助成対象外だったご家庭
- 転入や新生児がいるご家庭
- 医療費を自己負担で負担していたご家庭
などにとっては、家計の支えとして非常に大きなメリットがあります。
ただし、申請漏れや現況届の未提出、助成対象外の医療費など、注意すべきポイントもありますので、まずはお手元に「受給者証」が届いているか、そして制度変更の案内を見逃していないかを確認してください。
何か手続きで不明な点があれば、遠慮なく福祉医療課に問い合わせることをおすすめします。
姫路市の医療費助成制度を上手に活用して、子育て世帯の安心をより強固にしましょう。
参考情報(リンク元)
- 令和6年7月1日からの子どもの医療費助成の拡大 — 姫路市役所 姫路市公式サイト
- 乳幼児等・こども医療費の助成 — 姫路市役所(制度概要) 姫路市公式サイト+1
- 姫路市が子ども医療費を完全無償化へ(報道) サンテレビ |+1


